2021年6月9日水曜日

大のおとなが…

50半ばのおっさんが、なにをびびってるねんやがショーミびびってる。全身麻酔にヒザの骨をくり抜き、その骨を壊死した部位に入れて骨の再生。プラスX脚を修正する為の骨切り手術にどうやらこの際半月板もどないかするらしい。
 
でも、世の中のオペにしたらどうだろう。何時間もかかるオペもある。それごときで男なら泣言を言うなの話やと思うように言い聞かせてる。そんな手術前の夜の病室でこれを書いている。
 
そう言えば、昔、父親が癌の末期で回復をあきらめてたが国立癌センター病院で手術する事になった時、父親がこう言った。
 
泰三、手術やぞ。喜べ。手術とはな、回復する可能性が100%あるから手術するんや。でないと医者は手術なんかするかいな、と。
 
あー
 
なぜだろう
 
こんな時、今すぐにでも冷たすぎるダイキリが飲みたい。神戸駅スグのBAR一宮のショートカクテルを飲みたい。
 
今日は入院2日目。オペ前日で何もする事がない。昨日はPCRの結果がまだやったからステイ部屋やったが今日、陰性と出たので屋上に行った。外気が吸いたかったのだ。屋上は5階で、その階はリハビリと小さな売店と開放された広い部屋があり、コーヒーの自販機。そしてベランダがあった。おー!これはいいぞ。自販機でホットコーヒーと売店でハーゲンダッツを買いベランダに出た。ベランダからの眺めは海は見えないが運河と公園と大橋が見える。初夏の日差しが気持ちいい。
 
思い返せば5.6年前に発病して一時は治ったと思ったが、結局オペすると言う結果に。オペは怖いが逆に言えばもう壊死の痛みから解放されるのだ。ドクターは「ジョギング出来るための手術です」と。だが安心は出来ない。今回は左ヒザやからいつか右ヒザが悪化する可能性も視野に入れてる。人生は常に次の次を考えないといけない。常に最悪も想定しないとな。でも、とりあえずは喜ばないと。まだピンとはこないが。
 
夕方になり部屋に戻ると、オペ前でこんな俺にでも励ましのメールと電話があった。ありがとうやで。
 
今夜の夕食を最後に明日の夕食まで絶食。
 
どっちでもええが夕食のサイドのお惣菜に山芋と豆の煮たやつがあったが山芋がサナギに見えたがもちろんいただいた。が、自分が思いついたサナギと言うフレーズが最後まで脳裏から離れない。勝手やが、山芋は生がいい。
 
全米オープン女子で優勝した19歳の師匠のジャンボ尾崎のコメント。「なにくそ精神」
 
恥ずかしいが、俺にその精神が薄すぎる。
 
明日から始まるリハビリある。
俺もなにくそ精神で、取り込もう。
退院後、お店に対しても「なにくそ精神」で再スタートを忘れずに、だ。