2024年2月6日火曜日

不動明王

大好きなプロゴルファーのジャンボ尾崎こと尾崎将司がここぞというパッティングやシーズンオフの時に寺にこもり護摩修行の際、不動明王の真言を唱えると聞き、俺もそれを真似するようになった。俺は家系がクリスチャンだが、こだわりはない。日本人だからやはり仏様の教えが身近に思う。出勤する前にアイロンをあて、さあ家を出る際に真言をとなえ、仕事が終わり大黒湯のサウナの中で心が無になった時に自然と真言が心に現れ唱える。不動明王の言葉。もちろん不動明王についても少し知識もつけてはみた。あの、不動明王の厳しいお顔は俺に対して怒りの表情か、あれいは俺を守るため俺の代わりにあの怒りの顔で他者を蹴散らせているのか。

そんな不動明王が三千院にあるとは知らなかった。大好きな三千院に、大好きな不動明王があるとは。不動明王さんが鎮座するお堂に入る。お不動さんはやや遠くにあり表情がよく見えない。それでも、そこに三千院の不動明王がいる。俺は無心になんども真言を唱えた。

なまくさんまんだばさらなん
せんだまかろしゃだ
そはたや
うんたらたかんまん

もういいだろうと唱えおわり、記念になにか買おうとお守りを選びお金を納めた。お寺のお坊さんがいた。お坊さんに感謝の気持ちを伝え、俺は心が無になった時、心のどこからかはわからないが真言を唱えますと伝えたらお坊さんはこう言った。

真言は心が無になった際に出るのではないのです。心が弱い時、迷い、不安、助け、そんな時に真言が現れ不動明王さんが、その真言であなたを守ってくれる。あなたが真言を求め不動明王に助けを願う時、真言が現れるのです。

なるほど。三千院のお坊さんが言うなら間違いない。では、真言の語の意味、例えば「なまくさんまんだ」とはなんなのですかと聞いた。お坊さんは「意味などないです。なにも思わず唱えてください」

結論から言えば、今日、ここ三千院に来てよかった。図書館が休館日でよかった。そして今日、なぜ三千院に来たのか。俺が三千院を選んだのは確かだが三千院に呼ばれたような気もする。すっかり大原は夕刻を迎えようとしていた。

バスに乗り出町柳まで。出町柳でスーパーにより牡蠣を買い今夜は家でカキフライにしよう。