2023年7月5日水曜日

弥勒菩薩半跏思惟像

広隆寺に行くためいつもより2時間ほど早く河原町のお店に着きカバンを置き阪急河原町から西院へ。それから嵐電西院駅へ。阪急西院駅は地下にあり、階段を登り地上へと出ると目の前に教会が目に入る。西院カトリック教会と書いてあった。そしてその教会からすぐに大きな踏切が目に入る。その踏切の並びに小さなプラットフォームがあり、それが嵐電だとわかった。広隆寺までの道中は、普段の四条河原町の街中で流れる雑多な人混みや交差する車の喧騒とは逆の、柔らかい生活の暮らしが目の前にありゆっくりした時間が流れている。そんな街中に走っている路面電車で吊り革につかまっている俺。もうすっかり旅人気分になっている俺。

京都の懐の深さにうなずいていたら広隆寺駅に着いた。広隆寺駅の目の前に巨大な門が。そしてその広隆寺駅の真横にお蕎麦屋さんがあって、ちょうどお店のおばさんが暖簾をかけようとしていた。朝からなにも食べていなかったので、そのおばさんが暖簾を掛けるシーンを見ただけでこれもご縁と思いふらりと蕎麦屋に入ってしまう。広隆寺駅前の蕎麦屋とはなかなか洒落ているじゃないか。さすが映画村のある街やから店内には役者のサインでいっぱいだった。僕は九条ねぎホルモンうどんをいただいた。出汁まで飲み干し、これでゆっくり初広隆寺を楽しむ。よしよしだ。山門には厳しい仁王像が迎えてくれる。東大寺を思い出した。門をくぐり寺へと入る。

初めて訪れる広隆寺の境内は思いのほか静かで広く平日の午前中のせいか参拝客はまばらで、ほぼ誰もいなかった。門から離れたところに大きな講堂がある。静寂な時間がゆっくりと流れ、その寺の様は少し奈良の法隆寺と似たように感じられる。お目当ての弥勒菩薩はどこなんだ。ゆっくり進むと入館料を払う小屋があり800円を支払う。日傘をさしたご婦人が、参拝を終えすれ違う。

静かに弥勒菩薩への期待がふくらむ。