2024年3月19日火曜日

元町へ帰る その3 「鰻の青葉」

元町駅のデリカフェでゆっくりした。「裁判長、ここは懲役4年でどうですか」北尾トロ著の文庫本を読んだり2階の席から駅の往来を眺める。斜め後ろの席には菜々緒みたいな誰が見ても振り返るようなかっこいいOLがパソコンを叩いている。この菜々緒が選ぶ彼はどんな男なんだ。そんな事など思いながら午前と午後が入れ替わる頃まで時間を過ごす。ここ元町のデリカフェは神戸時代、何時間過ごしたか。暇があればこの2階でサボっていた。流行りのレトロ喫茶も大好きだが、自分の、ここにいる存在すら消してしまう喫茶も大好きだ。元町のデリカフェと河原町のスタバ。同じ立ち位置にある。

もうたっぷりデリカフェで時を過ごした。店を出て元町商店街を抜け南京町に行き益生号で焼豚を買い、昼ごはんは「青葉」と決めていた。

商店街を西に歩く。神戸を離れ4年が過ぎるが商店街のお店も入れ替わりが激しい。驚いた事に入り口にあったユニクロが閉店していた。なぜだ。商店街を3丁目の西まで歩く。4丁目手前の筋を海側に曲がると昼時過ぎやから青葉のダクトから炭焼きに当たる鰻の焼くタレが真っ白の煙とともに甘い醤油の香りがいっぱいにモクモクと元気いっぱいだ。店に入ること青葉の女将が「にいちゃん、ここ座って。今日はどっち」と。かば焼きにするわ。「肝は」つけといて。

青葉の鰻。ふっくらとして弾力が残されたかば焼きに甘いタレ。炭の香りがびっしりで山椒が甘くなる。私は山椒はかけすぎかもしれないが、それでもご飯が進む。おかわり3杯した。

商店街を大丸まで戻る途中、神戸サウナの米田くんに会い元町駅に行き垂水駅に戻り午後は太平の湯でサウナに入ろう。

京都に暮らしているのが遠くに思う。そのために元町に来たのだ。