カウンターに座り餃子2人前を注文した。
餃子を焼く時に入れる水の量、タイミング、鉄板の火加減、焼く時間、など見るところが山ほどある。もちろん味も。赤萬の餃子の皮と僕の餃子を皮の仕入れ先は同じ。違うのは皮の厚さとサイズだけ。赤萬のメニューは餃子オンリー。正直言うと餃子のみなんて羨ましい。一種類だけ。かっこいい。僕のお店は数種類の餃子にアテがある。それはそれでいいのだが、いつかは餃子オンリーでしたいと本気で思う。赤萬のロケーションも羨ましい。赤萬の店内の配置も席数もカウンターも全てが完璧やと思う。
注文して2人前を食べ終わるまで約15分ほどやったが「今、この元町駅南の神戸の一番有名な餃子専門店のカウンターで餃子の古屋の私が1人で餃子を食べている」という意味は俺だけしかわからないし、この世の誰も関係ないのだが、表現は難しいが「この赤萬の餃子の全てを理解できる人間度数第一位」やと意味不明の満足感につつまれた15分やった。
いつの頃から最近は餃子屋が増えてきた。今月号の雑誌meetsも特集くんでいる。この神戸にも数軒三宮あたりに開店している。
商売は難しい。今やSNSを駆使して展開したり新しい餃子のメニューで勝負して注目を集めるやり方もある。僕にはその手法がわからないし上手くはやれない。そして餃子の味の好みがあるから、私の餃子がどんな評価されてるかわからないが、自分の餃子には自信がある。そのへんの、餃子の古屋の真似事してるクソみたいな餃子と一緒にすんなという気概がある。
ただ、実はこんな俺やけどここにはかなわん餃子屋がある。
大阪ミナミは島之内にある「三国亭」
大東市の「丸正」
西明石の「ぎょうざ一番」だ。
この三軒に、少しでも近づきたいと思いながら毎日餃子を焼いている。