2022年6月3日金曜日

オペの日

7時頃に目が覚めて屋上へ行きコーヒー飲む。今日は昼前にオペするとのこと。今まで何度も全身麻酔したが未だに怖くて気が萎える。昔、幼稚園の時に全身麻酔した時はガスマスクから気体を吸い全身麻酔したが今は点滴の液体から麻酔する。なのでオペ前に腕に点滴の針を刺す。これがまあまあ痛い。11時くらいにベテランの看護師さんが来て針を刺す場所を探して打ったが上手くいかず「ごめーん、交代するわ」と。二番手は若手の看護師さん。その若手の看護師さんはノリノリで「一発で打ちますよ」と笑顔で血管を探しスッと痛みもなく打った。「次回から指名してね」と。なるほど、人にはそれぞれ得意分野があり経験だけではこなせるものではなく、そこには説明できない「センス」があるんだなと。天性ゆうやつやな。残念ながら俺はどうだろう。人はなにか一つ飛び出たものを仕事に活かせればいいと若手の看護師さんから学んだ。


11時45分。看護師さんと手術室まで点滴持ちながら歩いていく。手術室の中央に細いベットがあり、よろしくお願いしますと横になる。すぐさま厚化粧の麻酔医の姉さんが自己紹介し、こちらこそよろしくと。不思議なもので、その厚化粧さがオペ前のナーバスな気持ちを和らげてくれた。スナックのママ級の厚化粧。午前中やのに夜の化粧。ホッとするのはなぜだ。生きる余裕を感じる。厚化粧から。厚化粧の麻酔医さんが、今から麻酔入れます。少し痛いですと言った瞬間からなんとも言えない痛みが針の部位からヒリヒリしてきた。その痛みがマックスになろうとした頃から意識がフワッと消えていく。その間、おそらく数秒。目が覚めたらベットの上だった。

1枚目  術後の夕食。和食だ。美味しい。こうゆう味に飢えている。ふと思った。イタリアの病院のご飯ってどんなんやろかと。スペインとか。フランスとか。インスタで探したいがスペルがわからん。


2枚目 担当の中山先生が「古屋さん、完璧ですわ」と。今回は左足の膝やけど、右足もオペする可能性あるんですか?と聞いたら、ないことはないと。しないままもあると。確かなのは、これだけはどうしょうもない。もっと辛い人は山盛りいてる。


3枚目 オペ後、ベットで考え事をしているとなぜだろう。蓮の花が頭に浮かんだ。きっと、京都、寺、蓮の花という連想ゲームからか。早速スマホで「京都、蓮の花」で検索したら大蓮寺というお寺が出てきた。ぜひ時間を作りお参りしたい。蓮の花は泥の上に咲き、蓮根になるとこの歳になって初めて知った。美しい蓮の花の下には泥がある。美しい人も、輝いている人もその見えないところに泥のような下地があるんだなと。