10年ぶりに訪れた民宿「アップルインたかさか」女将さんが「鍵、開けとくからね」と言ってくれてたから宿に着くと荷物置き部屋に荷物置き整理していると女将さんが「古屋さん、久しぶりだね」と挨拶しに来てくれた。その声すら懐かしく、女将さんの笑顔も10年前と全く変わらない。部屋、入っていいよ。ゆっくりしてね、と鍵を渡してくれた。あの頃、毎年来ていた宿なのでどこになにがあるか分かる。民宿の階段を上がり渡された部屋に入ると、胸が熱くなった。何一つ変わらない部屋、布団、部屋に差し込む日差し。荷物を置き時計を見るとまだ8時半。旅は始まったばかり。スケジュールは真っ白だ。さて、どうしよう。とりあえず夕方の4時にはゲレンデはクローズする。時間配分は逆算して計画を立てなければ。昼ごはんをいただくレストハウスに行く時間。スカイラインコースを滑るタイミング。時間配分の逆算。ところがその反面、俺は時間を忘れ野沢温泉に来ている。せかせかしてどうする。時計を外して携帯も部屋に置き、全てを忘れて時を過ごす。それでもいいじゃないか。そうやな、ゆっくり野沢温泉を満喫しようと決めた。それではと、宿から徒歩3分に無料の外湯「中尾の湯」がある。ウイスキーを一口クイっと飲み干し、スーパー熱々の温泉にサクッとつかりに行くことにした。