2022年6月5日日曜日

理学療法士の話

今日、昼前に30分ほどの簡単なリハビリを受けた。リハビリは理学療法士の免許を得た人が施術してくれる。国家試験を持った人しか施術できない。去年、入院している時は何人のもの理学療法士の人がリハビリのサポートしてくれた。若い人が多かった。

退院は明日になったので、今日なんかリハビリしてもなんの意味もないがスケジュールだったので、ハイハイと受けた。担当は僕と同じくらいか、やや年下のおっさんだった。おっさんの理学療法士は珍しいなと思ってたし、黙って施術受けるのもなんだか空気が悪いから軽い世間話をしながら受けた。話の流れから僕からこう話しかけた。

「もう、長いん?この仕事」
「いえ、9年目です」
「え、にいちゃんいくつなん?」
「52です。40の時に母の介護が始まり当初は僕、無職でしたが母の介護をしてる時、これなら俺が覚えたほうがいいと思い介護しながら育英でお金借りて3年専門通って免許取りました」
「え、40から?凄いな、それまではなにしとったん?」
「一攫千金狙ったようなチンピラみたいな男でした」
「へー、人生わからんもんやなー」
「ほんま、そう思います。おかげで40過ぎてから結婚出来て子供も授かりました。贅沢は出来ませんがこれで充分生きていけます。以前のその日暮しのあの頃から想像できませんわ。母は2年前に亡くなりましたが母には感謝しきれません」

「この仕事は、患者さんの身体はよくなるしいろんな話をいろんな人と出来るし毎日幸せですわ」

学歴やら、収入やらとは離れた所にも幸せがある。

話しかけてよかった。